あまりに「当たり前」で「普通」のフォルムが美しい…一緒に行ったオメリさんも購入。
でもお金を払う時に、「水に浸けてから使ってください…割れる可能性もあるので…」と言われました。セール価格に興奮していた私たちはその時何も考えられなかったのですが、帰り道、だんだん冷静になってからその言葉を思い出しました。恐怖に陥るオメリと私。母の教えにより陶器を使う前には必ずお湯に一晩浸けていたので、そのポットはすぐにお湯に浸け、使う前に2日くらい待ちました。
でも、熱湯で紅茶を淹れると、小さくピキピキという音が…見ると釉薬にヒビが…! すぐオメリにポットの具合を確認すると、やはりピキピキするとのこと。我々の間ではそのポットは“ピキピキポット”と呼ばれるようになりました。正月休みの間も我々の交わすメールは全てピキピキポットのことばかり…しまいにはピキピキポットが英国音楽に与えた影響について語り合っていました。(ちなみに、その時に聴いていたオービタルのポット的テーマは“ピキピキポットからの脱却”ということでまとまりました。きっと彼らはステンレスのポットで紅茶を淹れていたのではないでしょうか…そんな音がします)
数週間が過ぎ、ピキピキポットのピキピキにあまり関心がなくなった頃、テレビで名探偵ポワロを観ていました。するとジャップ警部がオフィスでピキピキポットを使っているではありませんか! 大興奮で同じくポワロファン、食器マニアの母に自慢。しかし当時の母は東欧製のガラスポットに恋をしていたのでどうでもよさそうでした。
そして先日、母のためにピキピキポットを買いました。母は、恋をしていた東欧製のポットを始め、家にあったポットを次々と割ってしまったらしいので、チャンスと思い。
母は食器愛用歴ウン十年…ピキピキポットはピキピキさせるのか…気になっていました。
結果、ピキピキしました! 母は最初は気になったそうですが、今は「毎日使っている。忙しいからあまり気にならない」だそうです。父も気に入っている様子で、「釉薬がまだ生きている。何年も使えばなじむ。これはイングランド人が何年も使っているはずだから大丈夫だ」そうで。父はイギリスの血が騒いだのでしょうか(父の母方はイングランド系)。
私のピキピキポット(背景に学生っぽく教科書が写ってます)

オメリさんのピキピキポット

ピキピキ いと美しきかな
同じ形なのですが、使い方によってまったく違うものになるポット。
おすすめです。
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